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  • YOSHIE YASUDA

「自分を援けてくれる、アサーションとの出会い」  今岡まゆみ

更新日:1月1日

 第三走者としてバトンを受けとりました、今岡と申します。10 年ほど前、偶然「アサーション」に出会えた いきさつをふりかえり、記したいと思います。

 当時、行政機関でハラスメントの相談を受け、話し合う場を設定し、調整する仕事をしていたのですが、 そこで見えていたものは労使双方の心身ともに疲れ切った姿でした。そこでお互いを信じられなくなり、困っ ている双方に何か援けになるものはないか、関係性をほぐすために有効なスキル、方法がないかと情報集 めに動き始めました。信頼関係に溝ができている当事者の関係性をほぐし、信頼を取り戻すのは容易で はありません。第三者が間に入って話し合いの場を設け、何等かの合意に至っても、根底にある不信頼の 解決は極めて難しいのは充分わかったうえであちこちに手がかりを求めました。どんな策があるのかさっぱり 見当がつかないまま、ハラスメントは昔からあるのに、どうしてこんなに取り沙汰されるようになったのかと、半 ば怒りと諦めが混ざったニュワンスで市民の方から厳しく詰問される環境の中で、藁にもすがる思いで自分 にも当事者にも援けになる何かを探しました。

 昔も嫌がらせ・ハラスメントに苦しんでいた人はいたはずですが、その多くは泣き寝入りで我慢し続けるか、 退職・転職を選び職場から去っていかれていたのだと思います。パワーを背景に起こっているハラスメントを 取り上げ、立ち上がることができる勇気のある人は一握りです。そこまでの勇気は持てない、そんな人がほ とんどです。だったら、ハードルの高い課題ではなく、大きすぎない変化でじわじわと関係性をよくしていく何 かがないかと思いました。トラブルをかかえた現場で聞こえてくるのは、「要はコミュニケーションの問題、関係 性でしょ」という言葉。コミュニケーションの質や内容を整えることによって関係性が少しでもよくなる可能性 があるのならと、探す方向性を定め、やっとアサーションという考え方と技術に出会うことができたのです。

 アサーションは人権が土台になっていること、人それぞれにものの考え方や見方は違いがあるけれど、そ れは間違いではないということ、関係性を築きながらきちんと伝えるための要素があることなど、人として生 きていくうで大事なことを学べるプログラムが1つのトレーニングとして存在することを知りました。期待を行 動に変え、東京でのトレーニングに出かけました。アサーション・トレーニングを受講した後、大阪に戻り職 場の上司・同僚にアサーションという考え方と技術があることを、その時話せる精一杯の言葉で紹介したこ とは鮮明に覚えています。

 ハラスメントの相談やトラブルは増加の一途をたどり、ハラスメントによる悲しい事件も後を絶ちません。ト ラブルが大きくなると解決もより難しくなるため、人の不満や不信が小さいうちにきちんと対応できるよう環境を整えることが大事になっている今こそ、「アサーティヴな生き方」を理解し実践しようとする人が 1 人で も増えることを願って、日本アサーション協会の取組にかかわらせていただいています。

 人を大切にしあう環境とはどういうものか、人とかかわる時に自分らしい言葉を選択し相手の状況、事 情を想像しながら言葉を発することができているかを自己点検しながら、不確実な時代だからこそ真価が 発揮されるアサーションを学び続けていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。


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