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  • 日本アサーション協会

「なかなか卒業できません」 杉山郁子

更新日:2022年4月23日

スターティングメンバーのブログが、あと2人になりました。トリは荷が重いので、ここで順が回ってきてホッとしています。どのようなものでも文章を書くのがとても苦手なので、お読みいただけるなら、甘い目で見てお付き合いいただけたら嬉しいです。


 私は「専門は何ですか?」と聞かれることが時々あります。少し悩むのですが「人間関係です」と答えることにしています。それが自分の感覚に一番近いからです。大学院の専攻は「教育ファシリテーション」なのですが、今の自分がいるきっかけが、短大で「人間関係科」に入学したことだからなのかもしれません。この人間関係科で知った「ラボラトリー方式の体験学習」という学び方は、今でも私の生活の土台になっています。また、ここでの恩師たちとの出会い(そのお一人に平木先生がいらっしゃいます)が、私に学ぶことが生きることであり、学ぶことが大切で楽しいものであることを教えてくれました。その先生方に育て見守ってもらい、その繋がりの中に今の私がいるので、私の専門は「人間関係」となるわけです。ただ、この学びは専門と答えているのに、未だに修了できていません。ひょっとしたら死ぬまで卒業できないのではと、還暦も過ぎた今は思っています。


 私は人間関係の中でもグループ(集団)に関心をもっています。これにはコミュニケーションが欠かせない訳ですが、私はこれが下手だと思っています。人前で話すのが苦手とか、自分の意見が言えず黙っているとかではありません。どうも私は色々なところを端折って言ってしまったり、どう受け取られても仕方ないと勝手に覚悟して話してしまったりすることが多いようです。自分の中でごちゃごちゃと考えている課程やモヤモヤしたままでいる部分、その時の不安などを、相手に伝えようとせずに最後の部分だけを表現してしまうのです。だから「はっきりしている」とか「強いね」とか、「言いたいこと言えていいね」とか言われてしまいます。自分の感覚とは違うのですが、相手に伝わるように表現していないのですから仕方ありません。


 察しの良い方は既にお分かりと思いますが、そういう私にはアサーションを意識することは、とても大事なことになります。私は自分の性格と環境から、先に書いたように自分の中で起こっていることを表現するのが苦手です。でも互いに理解し合い、活かしあって協働する(共にあること)ことを実践していくことを考えると、自分だけが覚悟を決めれば良いということではありません。今の自分だけを見てもらえばいい、最悪分かってもらえなくても仕方ない、ではなくアサーションを実践し、いかに互いに理解し合える道を模索するかが私の課題です。その姿勢が自他尊重の実践になるのだと、今は思っています。そうすることで、私が長く拘ってきた「言行一致」にも繋がっていくと思っています。アサーションは「自分に正直であること」は基本なのですから。


短大で人間関係の学びに出会って40年以上たっても、私がその学びから卒業できずにいるのは、納得した「さわやかな自己表現」がまだできていないからだと思います。死ぬまで学び続けるというとカッコイイですが、一回でも多く互いを大切にし、理解し合えたと思える体験をしていきたいと願っています。

こんな私ですが、今後いろいろな場面で、皆様と御一緒させていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。


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